シェフのまぐれサラダ

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ICEY考察06:ニャルラトホテプの化身、チクタクマン

はじめに

ニャルラトホテプについて検索していた際に見つけた記事(Nyarlathotepの化身 - アニヲタWiki(仮) - アットウィキ)に、ICEYと関係ありそうなものがありました。

今回の記事はそこで見つけたチクタクマンの紹介と、そこからの考察になります。

記事の性質上ネタバレには配慮していません。
また、つじつま合わせが必要になった場合、筆者の好きなようにやります。

なお、筆者のクトゥルフ知識は、

の二点から得られたものになります。

あらかじめご了承ください。

目次

チクタクマン

TICK TOCK MAN - GOATSWOOD より

チクタクマンは人工知能の姿をしたニャルラトテップの化身です。この怪物は、本当は機械の姿をしていますが、身体の一部分が機械になっている黒ずくめの人間のような姿で現れる事もあります(人間型の姿は機械の姿なしには存在できません)。この世界に顕現するために、チクタクマンは自身を宿らせるのにふさわしい機械を他の存在に製作させます。この化身は選ばれた製作者に霊感のような夢を送ったり、デザインの原形としてふさわしい他の神話怪物の姿を見せたりする等の手段によって、自身の機械の外殻を製作させるかも知れません。

こちらはクトゥルフTRPGでの説明になります。ニャルラトホテプの化身のうち、人工知能や機械といったものに対しての関わりが大きい化身ですね。

設定として気になる点として、

  • 自身を宿らせるのにふさわしい機械を他の存在に制作させる
  • 機械を制作させるさせるために、他の神話怪物の姿を見せたりする

の2点が挙げられます。

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ユダは死霊の抄本から黄衣の王の真意を見出して仮想空間を作り、教徒・教団員の記憶をデータ化しました。そして、仮想空間に移植した後に死霊の抄本の真意に気がついています。
仮想空間で真意に気がついたのは、黄衣の王ではなく死霊の抄本の真意となります。

教徒・教団員の記憶を移植できるI™システムの制作を決行したのは黄衣の王の真意を見出したことが原因ですが、これはチクタクマンによって見せられた都合のよい夢だったという可能性があります。

I DREAM OF WIRES

I DREAM OF WIRESは、チクタクマン初出の短編です。

人工知能と直接ケーブルで接続する実験に、この作品の主人公は志願したことになっています。ですが狂気的な世界の夢から覚めたときには実験から降りることを懇願します。

ICEY本編でも仮想世界に順応できずに狂気に陥った教徒も多くいたのではないでしょうか。

f:id:kane8mk3:20190208221916j:plain ▲時計塔の1階左側にあるレストラン

始めから機械の体でデータ化されたのであればレストランは必要のない施設です。ですが、レストランがあり、食事の残骸があるということは、食事が必要とされていた時期があるということになります。コスモシティなどの住居も含めて、移植した当初は必要だったのかもしれませんね。
その一方で、この仮想空間で人型を保ち続けられたのはほんの一握りだけだったのでしょう。

f:id:kane8mk3:20190208222817j:plain ▲迷いの森にある墓石のようなものとぬいぐるみ

洋ゲーでは規制回避のために、子供の死体をテディベアで表現することがあります。こちらも子供の喪失を表す記号かもしれませんね。

ちなみに

I DREAM OF WIRESでは、人工知能とそれにつながる人々の様子を

各人の頭と胸に貼り付けられた電極からは電線が伸びて、コンピューターに接続されていた。その姿はまるで、ワイヤーを張り巡らせて作った巣で蠅を捕らえている、機械の身体を持つ蜘蛛のようであった。クリスチャンもまた、それらの蝿の中の一匹である。

と表現していました。

蜘蛛の体に理由付けがされているパークと違い、ユダが蜘蛛のような姿をしていることに理由は語られていませんでした。
I DREAM OF WIRESの表現のように、自身が蜘蛛に捕らえられているとユダは認識していたのかもしれません。

最後に

スタッフロール(偽)では、「思想監修 ニャルラト氏」としてクレジットされていました。このニャルラト氏がチクタクマンのような能力を持っているならば、思想監修をされていたのはユダになるでしょう。

Nyarlathotepの化身 - アニヲタWiki(仮) - アットウィキを見ている限りでは、ニャルラトホテプの化身の中に時間を巻き戻す能力を持っているものもいます。正直できることが多すぎて困る。