はじめに
今回の記事はICEYで出てくる敵についての考察になります。
記事の性質上ネタバレには配慮していません。
また、つじつま合わせが必要になった場合、私の好きなようにやります。
なお、私のクトゥルフ知識は、
- ネット検索
- 手元の『クトゥルフ神話TRPG』
の二点から得られたものになります。
あらかじめご了承ください。
目次
敵の分類について
ICEYで出てくる敵には三つの分類があります。
どのような分類化説明するために、まずは偽スタッフロールから得られる情報から紹介しましょう。
▲ユダ撃破時の偽スタッフロールの一部をつなげたもの。おふざけに見えてしっかりと情報がある
ここには倒すと実績解除されるボスが並んでいます。
そのうち、ゴージャーとトールは普通の生贄としてまとめられており、残りは[称号]の生贄としてクレジットされています。
ボスの中でゴージャーとトールは、ザコ敵に混ざって現れることが多数あります。
また、他のボスと違ってイベント後のテキストで言及されることもありません。
ゴージャーとトールは特定の個人名ではなく、あのような形の敵の総称にあたるのでしょう。
このことを念頭に敵を三つに分類すると、
- 特定の個人
[称号]の生贄として偽スタッフロールにクレジットされている敵 - 普通の生贄
ゴージャーとトールの形をした敵 - 生贄ではない敵
以上の二つに当てはまらない敵
となります。
普通の生贄枠であるゴージャーとトールはユダに自我を差し出しています。
ですが、特定の個人にはユダに自我を差し出していないものも存在します。
▲ボス関連の実績をつなげたもの
ボスの実績の文章を読む限りでは、ユダに自我を差し出したか差し出していないかは関係なく、生贄か否かを自我の強さで分けているように見えます。
特定の個人について
血縁の生贄 パーク
パークは思考と自我を放棄して蜘蛛となりました。
「自由な者に不自由を味わわせたい」という想いから蜘蛛になったと考えると、舞台の仮想空間では強い想いに応じた姿に変貌することができることになります。
▲参考画像。蜘蛛の姿になった上、蜘蛛の雑魚敵も呼び出す
野心の生贄 カルロス
自身が神子になるという野心を抱き、神子を絶えず食らいました。
神子を食らうためか、姿は大きな顔のようになり、口も大きく開くようになっています。
▲カルロス戦前にあるICEYの残骸。食べ方が雑
▲カルロスとゴージャーの比較。ちなみに呼び出す雑魚の構成は同じ
ゴージャーもICEYを捕縛する攻撃をしますが、人型の腹に当たる部分に取り込みます。私腹を肥やすイメージを私は連想しました。
ちなみにgorgerは、食べ物をがっつく人という意味の英単語です。
カルロスは暴食の化身となったので、ゴージャーをさらに食方向に特化させた姿に変わっていったのでしょう。
無力の生贄 イデオン
▲書いてある通りの姿
「イデの自我は時の円環の中で摩耗し、その巨体はユダに操られるだけの抜け殻となった」と実績にあります。
自我を差し出したか、自我がなくなると、ユダの思いのままに操られるようになるのかもしれません。
愛の生贄 ダハール、悲哀の生贄 トリニティ
▲ダハールとトリニティを言及するのはこれだけ
ダハールとトリニティは事情が特殊なのでセットにします。
実績からこの二人は記憶を入れ替えていることがわかります。
実績とイベント後の文字列では中身基準で言及されるのに対し、ナビゲーターと偽スタッフロールでは外見基準で言及されています。
どこから見ているのかで認識が異なるのでしょう。
▲ダハール in トリニティの外見。人間としての面影がある
イデオンとは逆に、人間の部分が残っていることで、ユダの命令以外の行動を取れる状態であることを示しているのでしょう。
トリニティ in ダハールは本編で意思のある行動を見せています。
操作説明のOPでICEYを破壊しようとする、「これこそが愛」でICEYにひざまずく、といったようにです。
ダハールは記憶を入れ替えた後に壊れたとされています。
すでに壊れていたため他のボスのように自我による変貌はなかった、と私は考えています。
敬虔の生贄 ジャック
▲ICEYを除くと一番人型に見えるが、異形とされる
人型に見えるジャックが異形として扱われる原因は足にあると考えています。
ハイヒールのように見える箇所は"く"の字の膝の下に、"J"の脚部と銃か刃のヒールという形になっています。
▲上記画像のアップと戦闘開始時の立ち姿。服を着ているようにも、色分けをしているようにも見えてしまう。
ヒールの部分を手に持った銃と同じく後付の武具として考え、衣類を着用していないと見ると、クトゥルフ神話のグールに似た姿であることがわかります。
人間が後天的にグールになることがあるようなので、黄衣の王への信仰を続けたことでジャックは人ならざるものになってしまったのでしょう。
ジャックが登場する木偶シアターはナビゲーターの順路にはありません。神子と人でなくなったジャックを、ユダは会わせたくなかったのでしょう。
そう考えると、ジャックが仕えていた主はユダとなります。
逆さ吊りの生贄 ユダ
▲不思議な力で逆さ吊りになっているユダ
▲とどめ演出で浮かび上がる男性。最後の一撃で頭部がなくなる
ユダは自身を時計塔に吊るした、とありますが蜘蛛ないしはカニ型のボスを倒す際にもユダのようなシルエットが浮かびます。
自身を吊るしたのちにボスの形となったのか、それともボスの形になった後に吊るされた自身を作ったのか、その前後関係は不明です。
トリニティやジャック以上に吊るされている男のシルエットは普通の人間となっています。
この空間内では自我をしっかりと保っても人の形を保ち続けることは困難だと考えているので、ボスの姿になったユダが戒めに作り上げたのでしょう。
生贄ではない敵について
普通の生贄であるゴージャーとトールが複数いることから、生贄たりうる自我を持っていていても変貌する姿はある程度同じになると考えられます。
ボスクラスの強い自我でようやく個性的な姿になるのでしょう。
そうなると生贄ではない敵は以下の2種のいずれか、またはそれらの混在であると考えれます。
- 生贄にならないほどの自我しかなかったものの末路
- IECY.binのようにプログラムから生み出された
ICEYとUCEYのイベントでUCEYと友だちになった敵がいることを考えると、生贄ではない敵にも自我があると考えてよさそうです。
▲右側の敵は子犬のような動きをする。けっこうかわいい
生贄になるつもりはなかったが仮想空間に記憶を移植されたというケースも考えられます。
例えば両親がユダの教団員の子供は、親に巻き込まれて仮想空間に接続されるでしょう。
敵の中にはトドメを刺せる敵と刺せない敵がいます。
トドメを刺せないフライングレーザー目ん玉などの敵はプログラムから生み出されているのかもしれません。
最後に
いかがでしたでしょうか。
なとど書きたくなるほど、そろそろ考察の裏が取れなくなってきました。
新興であるない問わず、宗教には組織図がちゃんとあるようです。
ケンタウロスのような姿の敵がどことなく騎兵を思わせる姿で、護衛や門番などにあたる人がこのような姿になったのではないかと感じたところからのこじつけでもあります。
腕マン・脚マン・合体マンあたりは何の末路か上手くこじつけられなさそうなのも困りどころです。
腕っぷしが強い人、脚癖が悪い人、その両方、とかでしょうか。いわゆるモンクのポジションですね。
ゴージャーやカルロスは吠えることでザコ敵が出てきます。
教団内では偉めの立場だったのかもしれません。
ゴージャーには私服を肥やすのが大好きな太った司祭、といったイメージがあります。
財を蓄えたら次に求めるのは永遠の命、というのはよくある話ですしね。
……等々、見た目や行動からの連想ゲームは尽きないものです。
パーク、イデオンはあの姿になった経緯が設定されているので、他の敵にも法則があるのではないだろうか、という考察でした。